F1種・固定種・ゲノム編集・遺伝子組換えの真実に気づいた日
その野菜、ほんまに安全なんか?

こんにちは、まくおです。
スーパーで売られている野菜の多くは「F1種(雑種第一代)」や「ゲノム編集」されたもの。一方、固定種や在来種の野菜は昔ながらの品種で、自然に受け継がれてきたもの。
スーパーの青果売り場で、手に取ったピカピカのトマト。
真っ赤でつやつや、形も完璧。けど、なんか…味、薄ないか?
「最近の野菜、なんでこんなに味せぇへんのやろ…」
おかんのぼやきを聞いたその日から、わいの野菜への疑いが始まった。
それまでは正直、そんなもん気にしたこともなかった。
でも調べてみたら、そこにはF1種、固定種、ゲノム編集、遺伝子組換えっていう、知らなきゃヤバそうな話がゴロゴロ出てきて。
今回は、わいがその中で見て聞いた「野菜の裏側」と「本当に安心できる選び方」をお届けする。
読むだけで、あなたの買い物カゴが変わるかもしれんで。
おかんのひと言がすべての始まりやった
「昔のトマトはもっと甘かったのになぁ」
おかんがそうつぶやいた晩、わいは知り合いの専門家に「トマトの味が薄い理由」を聞いてみた。
調べて出てきたのは、F1種(雑種第一代)ってやつ。
「なんやこれ、F1てレースか?」
調べてみると、F1種とは、異なる親を掛け合わせた最初の子ども=雑種第一代のことらしい。
雑種強勢ってやつで、病気に強くて形も揃ってる、収穫もしやすい。せやけど、味と栄養がイマイチになる傾向があるらしい。
で、さらに怖かったんが、同じタネから同じ野菜が育たないこと。
つまり、自家採種ができへん=企業のタネを毎回買わなあかん。
え、それってタネの支配ちゃうん?
じいさんのひと言「野菜が野菜でなくなる日が来るぞ」
その週末、わいは地元の直売所へ。
いびつな形のトマトが並ぶコーナーに「固定種」の文字。
店のおじいさんに聞いてみた。「固定種って何なんですか?」
「これはな、親と同じタネで代々つないどる野菜や。
わしはもう三代目や。味は濃いけど育てにくいし、流通向きやない。
でもな、タネが生きとるんや。命をつなぐって、こういうことやで」
「じゃあF1は…?」
「見た目はキレイや。でも中身が薄い。しかも、タネが続かん。
企業が作ったもんを毎年買わな、生きていけんようになる。それが農業の未来やったら、なんや寂しいな」
わいの中で、何かが変わり始めた瞬間だった。
ゲノム編集のこと、ちゃんと知っとくべきやろ
次に気になったんが「ゲノム編集」
よく見ると、「ゲノム編集は遺伝子組換えと違います」って書いてある。
え?どう違うん?
◆ ゲノム編集とは?
- CRISPR-Cas9などの技術で、DNAをピンポイントで改変する
- 外部の遺伝子は入れない(⇒自然に近いと言われる)
- 例 アレルゲンを除去した小麦、収穫の早いトマトなど
◆ 懸念点は?
- 長期的な安全性のデータがまだ足りてない
- オフターゲット(狙った場所以外の遺伝子もいじる)問題の可能性あり
- 日本では表示義務がない⇒知らん間に食べてるかも…
ある論文(ScienceDirect, 2019)では、「従来の品種改良と同じぐらいのリスク」とも言われとるけど、
「まだ新しい技術やからわからんことが多いって正直に書いてあるのが現実」や。
遺伝子組換え(GMO)ってヤバいの?冷静に比べてみた
ゲノム編集の前に世間を騒がせたのが「GMO=遺伝子組換え作物」
◆ GMOとは?
- 他の生物の遺伝子を人工的に組み込む技術
- 例 除草剤に強いトウモロコシ、害虫に強い大豆など
◆ 利点
- 農薬使用を減らせる
- 生産量が安定する
◆ 問題点
- 外来遺伝子による生態系への影響
- アレルギーや長期的健康リスクの懸念
- 自然交雑による拡散のリスク
多くの国で厳格な表示義務があるけど、日本では加工品に混じると表示免除されとるケースもある。
実際、PMCの研究(2013)では「安全性に問題はない」と結論づけとる論文も多い。
けど、それでも「避けたい」って人が一定数おるのは、知る自由が制限されてる感じがするからやと思うんよな。
第5章 F1・ゲノム編集・GMOの違いをざっくりまとめると
種類 | 特徴 | 外来遺伝子 | タネの再利用 | 表示義務(日本) |
---|---|---|---|---|
固定種 | 自然交配。味濃く栄養価も高め | なし | 可 | ― |
F1種 | 異種交配。収穫しやすいが味が薄め | なし | 不可 | 稀に表示あり |
ゲノム編集 | 遺伝子のピンポイント改変 | なし | 不明(品種次第) | 表示義務なし |
遺伝子組換え | 他生物の遺伝子を挿入 | あり | 原則不可 | 表示義務あり(例外あり) |
第6章 わいが選ぶのは、命がつながる野菜
わいが最終的に選んだのは、「固定種」で「本物の野菜」というやつ。
見た目は不揃い。値段もちょっと高い。
けど、口に入れたとき、魂が震えるぐらいウマい。
そしてなにより、自分がなにを食べてるか、ちゃんと分かる安心感がある。
第7章 まとめ 何も知らないない人に、今知ってほしい
「どうせ高いだけやろ」
「ゲノムもGMOも、科学が進んどる証拠ちゃうん?」
分かる。分かるで~。わいも最初そう思ってた。
でも、ちゃんと調べて、自分の言葉で納得できたとき、考えが変わった。
選ぶってのは、食べることだけやなくて、生き方を決めることや。
だから伝えたい。
形より中身。目先の安さより、命の深さ。
──それ、野菜も人も、同じやろ?
参考文献一覧(文中番号付き)
【1】 ScienceDirect Topics – “F1 Hybrid Crops”
https://www.sciencedirect.com/topics/biochemistry-genetics-and-molecular-biology/f1-hybrid
【2】 Fujimura T. et al. (2012). “Evaluation of disease resistance in traditional cultivars” – Japan Agricultural Research Quarterly.
【3】 Doudna, J.A. & Charpentier, E. (2014). “The new frontier of genome engineering with CRISPR-Cas9”. Science, 346(6213), 1258096.
https://doi.org/10.1126/science.1258096
【4】 Eriksson D. et al. (2019). Gene-edited crops are not unregulated. Nature Plants, 5(6), 472–474.
https://www.nature.com/articles/s41477-019-0451-5
【5】 Tsai SQ & Joung JK. (2016). “Defining and improving the genome-wide specificities of CRISPR–Cas9 nucleases”. Nature Reviews Genetics, 17, 300–312.
【6】 日本消費者連盟(2021)「ゲノム編集食品に表示義務なし」
https://nishoren.net/
【7】 ISAAA – “Pocket K No. 1: Q&A on GMOs”
https://www.isaaa.org/resources/publications/pocketk/1/
【8】 Nicolia A. et al. (2013). An overview of the last 10 years of genetically engineered crop safety research. Critical Reviews in Biotechnology, 34(1), 77–88.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3791249/
まとめ、固定種と市販の野菜(F1種・ゲノム編集)の違い
固定種の特徴
- 種を採っても同じ野菜が育つ
- 味が濃く、栄養価が高いことが多い
- 自然環境に適応しやすい(ただし成長が遅いことも)
- 形や大きさがバラバラになりやすい
- 自家採種が可能で、世代を超えて育てられる
F1種(雑種第一代)の特徴
- 成長が早く、形が均一で市場向け
- 病気に強く、収穫量が多い
- 味や栄養価が一定だが、固定種より薄く感じることも
- 自家採種すると同じ品質の野菜にならない
- タネの継承が難しく、毎回新しい種を購入する必要がある
ゲノム編集の特徴
- DNAを直接改変し、病気に強くしたり栄養価を高めたりできる
- 外部の遺伝子を入れずに改変(遺伝子組み換えとは異なる)
- 成長スピードを早めたり、収穫量を増やせる
- 日本では表示義務がないため、知らずに食べている可能性がある
2. F1種・ゲノム編集の背景と影響
F1種が普及した理由
F1種は、農家にとって育てやすく、収穫量が多いことが大きなメリット。市場での流通を安定させるため、多くの農家がF1種を採用している。しかし、その反面、以下のような問題点も指摘されている。
- 味が落ちることが多い(商業的な流通を優先した品種改良)
- 同じ種を購入し続ける必要がある(種の独占問題)
- 単一栽培が進み、生態系が弱くなる可能性がある
ゲノム編集の未来とリスク
ゲノム編集は、遺伝子組み換えとは異なり、外部の遺伝子を組み込まないため規制が緩い。しかし、長期的な影響がまだ分かっていないため、慎重に選ぶ必要があるでしょう。
3. 固定種の野菜を選ぶメリット
- 自然な栽培方法が可能(農薬・化学肥料なしでも育ちやすい)
- 味が濃く、栄養価が高い
- 地域の伝統的な品種を守れる
- 自分で種を採取して次世代に残せる
- 生命力が強く、自然に適応しながら進化する
4. 固定種の野菜の具体例と特徴
- 九条ねぎ(京都) – 香りが強く、甘みがある
- 加賀太きゅうり(石川) – 肉厚で歯ごたえが良い
- べにはるか(サツマイモ) – 強い甘みとしっとり感が特徴
- 大和トマト(奈良) – 酸味と甘みのバランスが絶妙
5. 固定種の種はどこで買える?
固定種の種は一般のホームセンターでは手に入りにくいですが、以下のような専門店やオンラインショップで購入できます。
- 野口種苗研究所(埼玉)
- たねの森
- ナチュラル・ハーモニー(固定種・在来種のたね屋さん)
- オーガニック・シード(たねのがっこう)
- Amazonや楽天(「固定種 種」で検索)
- 地元の種苗店や直売所(地域の伝統野菜を扱っていることがある)
6. スーパーで固定種の野菜を見分ける方法
スーパーで固定種の野菜を選ぶ際のポイントは以下の通りです。
- 有機野菜コーナーをチェックする(固定種で育てられた野菜があることが多い)
- 生産者表示を確認する(地元の小規模農家が固定種を育てていることがある)
- 直売所やマルシェを活用する(固定種の取り扱いが多い)
7. Q&A
Q1. F1種の野菜は安全なの?
A. 基本的に安全とされているが、栄養価の低下や遺伝資源の多様性が失われる点が問題視されている。
Q2. 固定種の野菜はどこで買えるの?
A. 直売所やオーガニックショップ、専門の種苗店で購入できる。
Q3. ゲノム編集の野菜はどうやって見分けるの?
A. 日本では表示義務がないため、見分けるのは難しい。オーガニック認証のあるものを選ぶと避けやすい。
8. 抗酸化効果(野菜の健康効果)
- 固定種のトマト 抗酸化作用が高く、美肌効果や免疫力向上に役立つ。
- 九条ねぎ 血流改善や風邪予防に効果的。
- サツマイモ(べにはるか) 腸内環境を整え、便秘改善に役立つ。
- きゅうり(加賀太きゅうり) 水分補給に優れ、むくみ予防に効果的。
固定種の野菜は、F1種やゲノム編集の野菜と比べて、自然で安心 できる健康的な食材です。ただし、形が不揃いだったり、成長が遅かったりすることもあります。でも、それこそが本来の野菜の姿なんです。
日常の食生活に取り入れるなら、固定種と市販の野菜をバランスよく組み合わせるのも良い方法ではないかなと思います。より健康的な食生活で病気にならない体づくりを考えていきましょう。