こんにちは。まくおです。
歳を取ると、運動不足が気になります。歩くのがいいとは聞きます。けれど、外に出るのが面倒くさい。ジムに行くほどの気力もない。体が重い日は、何から始めればいいのかも分からなくなるんですよね。
そんなときに、ふと思い出したのがラジオ体操でした。

きっかけは、ある日のことです。何気なく腕を真上に上げようとしたら、手が耳につかない。いや、耳どころか、垂直にすら上がらない。「おいおい、やべーが!」と、本気で足元から崩れ落ちそうになりました。これが四十肩というやつでしょうか。
少し前までは軽く上がっていた気がするのに、今は上がらない。ついでに腰も曲がらない。体のあちこちが、さび付いたように感じました。
これは放っておいたらまずい。そう思って始めたのが、ラジオ体操です。
ただし、今回すすめたいのは、音楽に合わせて勢いよく動くラジオ体操ではありません。いつもの倍くらい時間をかけて、ゆっくり体を動かすラジオ体操です。
理由は、普通のラジオ体操は早すぎてついていけない。無理についていこうとすれば、あちこちに負担がかかるのが分かる。ここでも歳を感じてしまいますね。
なので、この記事では、運動不足だけど激しい運動はきつい人に向けて、ラジオ体操をゆっくり行う地味な効果と、無理なく続けるコツを書いていきます。
走らなくても、ジムに行かなくてもいい。まずは、今の自分の体を少しだけ動かすところから始めればいいんです。
まくおこの日の夕方です。
いつもなら「痛たたた……」と言いながら、情けないほどゆっくり腰を曲げていたはずでした。
それが、その日は少しだけ楽に曲がった。
ほんの少しですが。
でも、その少しがうれしくて、思わずニヤッとしてしまいました。
ラジオ体操は、なぜ長く残っているのか
ラジオ体操は、日本で1928年に始まった運動です。もうすぐ 100 年近く続いていると考えると、なかなかすごい話です。
しかも、日本だけの話ではありません。海外メディアでも、日本の朝の習慣としてラジオ体操が紹介されることがあります。ブラジルなど、海外でラジオ体操が行われている地域もあります。道具がいらず、年齢や体力に合わせて取り組みやすい運動として伝えられているんです。
実は海外の健康マニアやフィットネスの専門家からも「たった3分で全身の筋肉を網羅できる究極の仕組み」として高く評価されているんですよ。
もちろん、ラジオ体操が何でも治す健康法という意味ではありません。これをやれば病気が治るとか、若返るとか、そんな話ではありません。
ここまで長く残ってきたのは、始めるハードルが低いからだと思います。運動器具も、広い場所もいりません。家の中や庭でも始められて、時間も長くない。運動不足だけど動けない人にとって、この手軽さはかなり大きいんです。
健康法は、難しすぎると続きません。気分がすぐれない時や、疲れている日はやめてしまいます。その点、ラジオ体操は手軽に始められる。ここが、地味だけど強いところなんです。
もっとゆっくりラジオ体操をやるコツ
コツは、いつもの2倍の時間をかけること
ラジオ体操は、速くやるより、ゆっくりやった方が体に負担をかけにくいです。
コツは、勢いや気合いでやらないことです。音楽に合わせようとすると、どうしても急ぎます。急ぐと反動がつき、痛いところまで無理に動かしてしまうことがあります。
だから、最初は音源なしでもいいと思います。いつもの2倍くらい時間をかけるつもりで、自分の呼吸に合わせて、ゆっくり動く。
反動をつけず、筋肉がじわーっと伸びるところを感じてみてください。肩や腰が不安な人は、動きの大きさを半分にしても大丈夫です。
「昨日よりも少しだけ、手が耳に近づいたかな?」そんな感じで、日々の小さな変化に気づければ十分です。大きな成果を期待せず、まずは、体がどこまで動くのかを知ることですね。
ゆっくり動くと、自分の体の硬さが分かる
ラジオ体操を久しぶりにやると、思った以上に体の硬さが分かります。
腕を上げると肩がきしむ。体を横に倒そうとすると脇腹がつっぱる。前に曲げると太ももの裏が張る。後ろに反ると腰が心配。若いころは気にもしなかった動きが、ひとつひとつ引っかかるんです。
でも、それが大事です。体の不調は、いきなり来るようでいて、実は前から小さなサインが出ていることがあります。ラジオ体操は、そのサインに気づく時間になります。
わたしの場合、一番分かりやすかったのは肩でした。最初は腕を上げるだけで、つっぱる感じがありました。肩の奥が固まっているような、嫌な重さです。
そんなときは、痛いところまで押し込まない。息を止めない。反動をつけない。この3つだけを意識するんです。
すると、数日たったころに「あれ?」と思ったんです。上がらなかった手が前より上がり、耳につく。
大げさな変化ではないけれど、その小さな変化がやけにうれしい。心に炎がともった感じですね。下手な運動よりも「ラジオ体操」は本当におすすめです。
朝の体に、軽くスイッチを入れる
朝起きたとき、体が重い日があります。肩は固く、背中は重く、腰が痛い。そんな状態でいきなり激しい運動をしようとしても、やる気は起きません。
でも、ラジオ体操くらいなら始めやすい。腕を上げて、胸を開いて、背中を伸ばす。これだけでなんと、寝ぼけた体に少しスイッチが入ったのがわかります。
朝から全力で頑張る必要はありません。まずは体を起こす。座ったままでも出来るところだけやる。それくらいの気持ちでいいんですよ。
画面を閉じて、自分の呼吸の音を聞く
わたしが、ゆっくりラジオ体操で一番いいと思ったのは、心の変化です。スマホを見ていると、頭が疲れます。
短い動画を流し見して、暇をつぶす。少ししたら、また次の動画を見る。その時間が全部悪いとは言いません。でも、体には何も残らないことが多い。
一方で、3分だけでも自分の体を動かすと違います。腕を上げて、胸を開き、息を吐きながら肩の硬さを感じる。ただそれだけなのに、頭の中のザワザワが少し落ち着くことがあります。
音源なしでやるのもおすすめです。静かな部屋で、自分の呼吸に合わせて動く。今の体をチェックするために動く。これが、思ったより気持ちいいんです。運動というより、体との会話に近い感じがします。
今日は肩が重いな。腰は昨日よりましかもしれない。呼吸が少し浅くなっているな。そういう小さな気づきが出てきます。
中高年になると、体の声を無視して頑張るより、体の声を聞きながら続ける方が大事です。
無理なく続けるためのポイント
正しい動きは一度確認しておく
とはいえ、自己流で雑にやるのはよくありません。最初は、朝のテレビやYouTubeなどで正しい動きを一度確認した方がいいです。
ラジオ体操は簡単に見えます。でも、ゆっくり丁寧に筋肉の感覚を感じながらやる。腕をどこまで上げるのか。体をどの方向に倒すのか。腰だけで無理に反っていないか。膝や足首に違和感がないか。
一度、型を見ておく。そのあと、自分の体に合わせて小さく調整する。この順番がいいです。
音楽に合わせるのは、動きを覚えてからでも遅くありません。むしろ、最初は音楽に合わせようとしない方が、体の状態に気づけます。ラジオ体操は、速くやればいいものではありません。中高年にとっては、ゆっくり味わうくらいでちょうどいいんです。
やらない方がいい日もある
毎日続けることは大事です。でも、何が何でも毎日やる必要はありません。
肩がズキズキする日や、腰に強い痛みがある日は、そこで頑張らない方がいいです。めまいや息苦しさ、熱っぽさがあるときも同じです。そういう日に無理をすると、健康のためのラジオ体操が、ただの我慢体操になってしまいます。
健康のために始めたことで、体を痛めたら意味がありません。休んだら終わりではありません。また次の日にやればいいだけです。
細く、長く。これが一番の秘訣です。わたしも、毎日完璧にやろうとは思っていません。できる日に、できる範囲でやる。それでも、体の柔軟性が戻るのが分かる。
習慣は、気合いで作るものではありません。戻ってこられる形にしておくものです。

ラジオ体操だけで全部解決しようとしない
ここも大事です。ラジオ体操は良い運動ですが、これだけで運動不足が全部解決するわけではありません。
本気で体力を戻したいなら、歩くこと、食事、睡眠も関係してきます。ひとつよりふたつ、ふたつよりみっつと、手軽なものを加えていく。いきなり全部を変えようとすると疲れます。
3分だけ体を動かし、肩を回して、背中を伸ばし、息を吐く。そこから、少し歩いてみようかな、階段を使ってみようかな、夜更かしを少し減らそうかなと思えれば十分です。
ラジオ体操は、ゴールではありません。体を立て直すための、最初の小さな入口です。
まとめ
ラジオ体操は、派手な運動ではありません。たった数分の地味な動きで、すぐに体が別人になるわけでもありません。でも、運動不足だけど動けない人には、この地味さがちょうどいいんです。
腕が上がらない、肩がつっぱる、背中が硬い、腰を反らすのが怖い。そういう小さな変化に気づけるだけでも、やる価値はあります。
若いころの体には戻れません。でも、今の体を少しずつ動かしやすくすることはできます。
最初からきれいにやらなくていいです。音楽に遅れてもいいし、半分の動きでもいい。途中で休んでもかまいません。
まずは、腕をゆっくり上げてみる。手が耳につくかどうか。そこから、今の自分の体が見えてきます。
明日の自分が、昨日よりほんの少しだけ軽い。 それだけでも、十分に意味があります。

